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経済疲弊の北朝鮮、排出権取引で外貨獲得を模索
ロイター 3月7日(月)16時32分配信

［７日　ロイター］　核実験などに対する国際的な制裁で国内経済が疲弊する北朝鮮は、数少ない外貨獲得の手段として、国連が認めるカーボンオフセットの利用を検討している。一連の水力発電プロジェクトを推進し、それによって得られる温暖化ガス排出権を他国に有償譲渡するというもの。

こうした取り組みは京都議定書で「クリーン開発メカニズム（ＣＤＭ）」として定められているが、もし認定・登録されれば、北朝鮮にとっては初の試みとなる。

北朝鮮は先に、人道問題に力を入れるドイツのハンス・ザイデル財団に対し、国連指定の認証機関「TUV NORD」との間の橋渡し役を要請。同財団の韓国駐在代表によると、北朝鮮はまず水力発電所３カ所の認定を模索しており、同財団は１月に北朝鮮北東部にある発電所建設現場を視察している。

もしＣＤＭとして認定されれば、北朝鮮に向こう数年で数百万ユーロの外貨をもたらす可能性がある。

しかし、一部の専門家の間では、排出権で得た資金が核開発などに利用される恐れもあるとし、北朝鮮からの炭素クレジットに対する需要そのものに懐疑的な見方もある。

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